hittyのブログ

ちょっと調子の悪いオヤジのネット起業奮戦記

「やらなければならないコト」は本当にやらなければならないコトなのか?

ご来訪いただき、有難うございます!


あなたが忙しい時、「〇〇をしなきゃ」
と考えて行動していると思います。


今、しなきゃならないコトから順番に
やっているんですよね?


ちょっとだけ、立ち止まってみません
か?それは、あなたがやりたくてして
いるコトでしょうか?それとも、誰か
に言われてやらなきゃ!と思ったコト
でしょうか?


今から約30年前、或るソフトハウスの
係長が中間管理職の仕事をコンピュー
ター・システムで構築する仕事を任さ
れていました。彼は全くやる気が出な
い、と言っていました。彼はその仕事
がうまく行けば課長に昇進だ!という
話を上司にされていたそうですが、そ
のシステムが完成すれば、課長は要ら
なくなる訳です。自分で自分のクビを
絞めるためのシステムを作っていると
思うと力が入らない、という訳です。


わたしは、その企業のコンサルを引き
受けていました。そして、その係長の
モチベーションを上げて欲しい、とい
う課題を出されていました。


わたしはその係長と何度もミーティン
グを持ちました。そして、その中間管
理職の仕事を人の代わりに実行するシ
ステム、という切り口から、マネジメ
ント全般の業務支援のシステム・パッ
ケージに企画を変更して発売する方向
に社内の意見をまとめ直したコトがあ
ります。そのシステムパッケージに変
更して、実はメチャメチャ売れました。


どういう経緯で企画を変更するコトに
なったのか?


まず、係長との話を重ねるうちに、そ
の中間管理職に取って代わるシステム
の発案者は社長であるコトが判りまし
た。社長は、


「いずれシステムが中間管理職の仕事
に取って代わるようになる。これは時
代の必然だから!」


と言っていた、というのです。その時、
確かにそうかも知れないけど、中間管
理職の仕事はシステムが出来るのなら、
ヒラ社員と社長しか要らなくなるのか
…と、働くモチベーションが無くなっ
た、と聞きました。


わたしのミッションは、係長のモチベ
ーション・アップだったので、どんな
コトをすればモチベーションが上がる
のか、できるだけ正直な気持ちを聞か
せてもらいました。


社長の仕事を全部知ってる訳じゃない
けど、社長に取って代わるシステムが
出来たら、社長はどんな気持ちになる
のか訊いてみたい。中間管理職はシス
テムに取って代わるコトが時代の必然
だとしたら、マネジメントも含めてシ
ステム化出来た方がいいんじゃないか。
それに、そういうシステムが出来ると
して、社長はどんな気持ちになるのか
答える義務があると思うんだ。俺達に
課した業務は、自分の存在を否定する
コトにつながる仕事だったんだから。


もちろん、そんな恨み言として社長に
伝えるのはお互いにとってメリットの
ある話ではないので、マネジメント業
務のアプリケーションを作って、社長
に感想を訊いたところ、


「人の仕事をアプリが出来るっていう
のは、あんまり気持ちのいいもんじゃ
ないな。だったら、どういうシステム
にすればみんなが使いやすくなるのか
考えてみよう」


と言うので出来たソフトパッケージが
人の各業務を支援するシステムになっ
た訳です。つまり、人件費を削減する
システムから、労働時間を削減するシ
ステムに変えた訳です。


というように、みんなが快適になる所
に解決策を求めるコトも出来る訳です。


誰かに我慢を強いたり、その人の存在
価値を軽視したりしない方向で解決策
を探してみると、案外それこそが求め
られているシステムだったりするコト
もある訳で、やらなきゃならないコト
は、はたして自分が望んでいる方向で
進んでいるのか、一度チェックしてみ
る必要があるのかも知れません。


実は、中間管理職を中抜きするシステ
ムは、意外にもあまり評判がよくなく
て、売れていませんでした。


人件費を抑えられるコトは理解しても、
そのシステムを導入したがるのはワン
マン社長の会社だけで、社内の雰囲気
のいい会社ではなかなか採用されない
という現実問題に直面していました。


担当係長が持っていた不満を解消した
ら、結局市場的にも受け入れられる商
品になった、という例です。


なので、イヤなモノはイヤというコト
は、ワガママではなくて問題解決にな
るコトもある訳です。


一人ひとりの気持ちや思いを大切にし
ながら、モノゴトに取り組む姿勢が求
められているのかも知れません。