hittyのブログ

ちょっと調子の悪いオヤジのネット起業奮戦記

愛して欲しい相手に伝えるべきコト――「私を愛して」では相手は動かない――

ご来訪いただき、有難うございます!


最近、読ませていただいているブログ
の中で、とてもよく目につくのが、も
っと私を愛して!という趣旨のブログ
です。


愛して欲しい相手に、もっと愛して欲
しいと思う恋人って、本当に多いんだ
なあ…と思います。


では、ひとつ質問します。もっと愛し
て欲しい時、あなたは恋人に、どのよ
うに伝えていますか?


「もっと愛して!」とか、「もっと私
のコトをちゃんと見てよ!」とか、言
っていませんか?


そう言った後に、ふたりの関係が改善
されたコトがありますか?


なぜ改善されないんだろう…?と思っ
たコトがあると思います。その時、あ
なたは何を伝え間違っているのか、考
えたコトがあるでしょうか?


相手が変わってくれなかった以上、あ
なたの伝え方が何か間違っている可能
性があるとは感じませんでしたか?


相手のせいにして、相手が変わってく
れないと愚痴を言っていても、何も変
わりませんよね?




わたしがまだ若くて、今のカミさんと
出逢った頃の話をしますね。


当時のカミさんは、自分のコトをあま
り好きではなかったんだろうと思いま
す。「あなたはスゴイね」とか「私な
んか…」とか、自分のコトを好きだ!
というコトが伝わって来ない言葉が、
喋っている合間あいまに聞こえて来る
コトがありました。


何の時だったか憶えていないんですが、


「どうして私のコトなんか好きになっ
てくれたの?」


と言ったコトがあります。わたしは少
しムッとして、


「俺が大好きなおまえのコトを『私の
コトなんか』なんて言うな!俺のコト
を思ってくれる代わりに、もっと自分
のコトを好きになってくれないか?」


そう言ったコトがあります。その時の
カミさんの返事の言葉を聞いて、絶句
しました。


「やっぱりそうだよね。私とじゃ釣り
合わないよね。あなたのコトを思うよ
り、自分を好きになって離れた方がい
いよね…」


今だったら、「はああ、うっせぇ、う
っせぇ、うっせぇわ」と言いたくなる
ような誤解です。その時は、


「はあ?なんでそうなるの?今の発言
が出て来る思考過程を説明して!」


と言いました。カミさんは、


「言われた言葉の通りだよ。それ以外
にどんな解釈があるの?」


と言います。わたしは呆れて、一言ひ
とこと分解して、意味を説明しました。


「俺が大好きなおまえのコトを『私の
コトなんか』なんて言うな!っていう
部分が最初だよ。まず、俺の大好きな
おまえって最初に気持ちを伝えてるよ
ね?おまえに『私のコトなんか』なん
て言って欲しくないんだよ。おまえの
コトが好きで好きで仕方ないんだから
…。自分のコトをもっと好きになって
ごらんよ。自分のコトを好きだと思え
ない人は、他人のコトを大好きにはな
れないでしょう?まずは自分のコトを
大好きになってごらんよ。好きになる
ってコトが実感出来たら、俺のコトだ
って、もっと好きになるから…。そう
伝えたかったから言ったのに、なんで
離れる話になってる訳?」


カミさんは、途端にニヤニヤして、


「もう…、わかりにくい言い方しない
でよ!ヒヤヒヤしちゃったじゃない」


と言いながら、人の背中をバシバシ叩
くんですよ。照れ隠しなのは解るんだ
けど、どうして、そんなふうに思った
のかをどうしても知りたくて、いろん
な角度から質問攻めにしてみました。


どうやら、わたしの言葉なんか聞いて
いないんですよ。ムッとしたように、
不機嫌な感じで喋り始めたから、嫌な
話だろう…と勝手に思い込んで聞いて
いるので、離れた方がいい、という話
に聞こえたようなんです。


「俺の話をちゃんと聞いてよ。どこに
もおまえが言ったような解釈に聞こえ
るコトなんか言ってないでしょう?」


そう言うと、カミさんは、


「じゃあ、もっと優しく言ってよ。い
つも怒られてるのかなあ…と思うよう
な恐い感じなんだもん…」


と切り返します。わたしは、


「俺の大切な人のコトを『私なんか』
って言うな!っていう話をへらへらし
ながら言う方が伝わらないと思うんだ
けど…」


そう言って応戦すると、カミさんは、


「いつももっと優しく話してよ。言っ
てるコトは優しくても、怒ってるみた
いに言われると、内容が入って来ない
んだよ」


とやり返して来ます。でも、わたしは
野球少年で育って来ました。例えば、
相手チームが無謀な動きで、3塁で止
まると思っていたら、ホームに突っ込
んで来たら、野手が他の塁でアウトを
取ろうとしていても、


「バックホーム!」


と気付かせる声で怒鳴る訳です。球場
が広くても、観客がたくさん居ても、
そう気付かせる声で、怒鳴る訳です。
そういう声の出し方が普通な訳です。


普段は普通に話していますが、何か強
く伝えたい時には、ついそういう話し
方がうっかり出てしまいます。きっと
何かを伝えたくて必死になると、声の
トーンが上がるので驚いていたんでし
ょうね。


それに慣れてもらうまでに、だいぶか
かりました。が、たぶん、カミさんが
慣れる前に、わたしがトーンを抑えて
話すコトを覚える方が早かったような
気はします。


時は流れて、その話をした頃から15年
以上過ぎた頃、その時にはもう子供も
中学生になっていた頃に突然、言われ
たコトがあります。


「むかし、もっと自分のコトを好きに
なってくれないか?って言われたコト
があったよね?あの言葉の意味、今日
わかったよ」


「…少々時間がかかり過ぎだとは思う
けど、どうわかったの?」


と訊き返しました。息子が何かで悩ん
でいて、カミさんは、


「もっと自信を持ちなさいよ。あなた
は、自信さえ持てばもっといろんなコ
トが出来るんだから…」


と言ったんだそうです。息子に、


「どうすれば自信が持てるの?」


と訊かれて、カミさんは、


「今までやって来たコトを思い出して
これだけやって来たんだから、自分は
大丈夫。ちゃんと出来る、って思い込
むの」


と答えたんだそうです。息子は、


「じゃあ、やったコトのないコトには
自信は持てないんだよね?でもハハ(
カミさんのコトです)も気付いてると
思うけど、やったコトのないコトでも
自信を持ってる人を、知ってるんだけ
ど…」


と言って、ハハと声を揃えて、


「チチ(わたしのコトです)!」


というコトになり、チチはどうして初
めてのコトでも、自信あり気にやっち
ゃうんだろう?という話になったそう
です。


そこでカミさんは、息子に、


「チチが前に言ってたんだけど、自信
て、分解すると『自ずから人に言うべ
きコトを持つコト』だって言ってるの
を聞いたコトがある。だからハハは人
に話せるコトがあるってコトは、以前
やった経験なら話せるだろうから、今
までやって来たコトを思い出して、大
丈夫!って思えばいいと考えたんだけ
ど、そうだね…、チチは初めてやるコ
トでも自信ありそうに見えるよね…」


という話をしたそうです。すると息子
が、


「たぶん、そんな面倒なコトをチチは
考えてないんだよ。もっとシンプルな
んだよ。失敗する自分も好きだ!って
言うか、成功するまでやればいい!み
たいな、何かとても単純なコトを考え
ているだけのような気がするんだ…」


と言い出した時に、昔、言われたコト
を思い出したんだそうです。


「むかし、チチに、どうして私のコト
なんか好きになってくれたの?って訊
いた時に、『俺が大好きなおまえのコ
トを「私のコトなんか」なんて言うな!
俺のコトを思ってくれる代わりに、も
っと自分のコトを好きになってくれな
いか?』って言われたコトがあるの。
自分のコトを好きじゃないヤツが人の
コトを好きになんかなれないだろうっ
て。チチは自分のコトを好きになって
って言うんじゃなくて、私に自分のコ
トをもっと好きになれって言ったの。
好きになるのには順番があるってコト
だね」


と言ったら、息子は、


「そうか…。自信を持つには自分を好
きになればいいんだ。諦めなければ、
そのうち成功しちゃうんじゃない?チ
チはそうやってて、失敗も楽しんでる
から、いつも自信があるように見える
だけなんだよ」


そう言って、「了解!ありがとう」っ
て部活に行ったそうなんです。


その息子の背中を見送って、何となく
考えてみると、自分を好きになれない
人間が人を思うコトなんて出来ないか
ら、まず自分を好きになってくれ、っ
ていう当たり前のコトを言われてたコ
トに、今日突然気が付いた、と言い出
したんですよ。


それくらい時間はかかるもんなんです。


たった一つのコトを伝えるのに、息子
の力も借りて、15年以上かけてやっと
伝わるコトもあるんです。


今、わたしが伝えたいコトは、自分を
もっと愛して欲しい、と言っても相手
には案外響かないというコト。でも、
あなたはもっと自分のコトを愛して!
と言うと、頭に残って考えてくれて、
時間はかかるかも知れないですけど、
回り回って自分への愛の量が増えたり
するコトもあるよ、というコトをお伝
えしたかったんです。


人を愛する前に、まず自分を愛するコ
トから始めましょう。すると、相手へ
の愛情も自然と増えて行きますから!