hittyのブログ

ちょっと調子の悪いオヤジのネット起業奮戦記

「・・・おかえりなさい」

ご来訪いただき、有難うございます!


おかげさまで退院して来ました!当初
予定より2日早い金曜日の退院でした。
7月26日の話です。


4泊5日の入院でしたが、入院した日
の午後、いきなり患部を内視鏡で焼灼
する手術でした。


胃の前庭部にある毛細血管が拡張して
しまう病気だったようで、透析時に血
がサラサラになる薬を投与すると出血
してしまうため、どんどん貧血が進ん
だ、という診断でしたので、その患部
を焼いて止血して様子を見る、という
コトでした。


お医者さんから
「思ったより焼いた場所の面積が広く
なりました」
と言われ、その夜から熱が38度くらい
出ました。少しずつ下がりましたが、
木曜日の夜までは熱があって、退院し
たら心配だからと抗生物質が処方され
ました。


熱があるうちから
「経過が良好だから金曜日には退院で
きますよ」
と言われていましたが、何をもって経
過が良好なのか?と訊いても答えが帰
って来なかったのには苦笑してしまい
ました。


正直なところ、少しでも早く退院した
かったので、細かいコトは気にせずに
退院して来ました。


入院していた病院から、透析している
クリニックへ手術経過や現在の血液検
査の数値等の手紙を渡されたので、退
院した足で透析のクリニックへ持って
行きました。わたしの主治医の先生は
土曜日はお休みなので、金曜日のうち
に手紙を渡して、目を通しておいても
らいたかったからです。まあ、透析の
クリニックは、入院した病院から環八
通りを渡ったすぐの所に在るので行き
やすい絶好の立地なんですけどね(^o^)。


主治医の先生は、透析中の患者さんの
ベッドを回りながら、毎回一人一人の
患者さんの現状を訊き、検査結果等を
知らせるために歩くんです。わたしが
行った時もその最中だったんですけど
キリのいい所でわたしの方へ来てくれ
ました。わたしの前で手紙を開け、手
術後の写真を見るなり、


「かなり広い部分を焼いたんですね。
結構、熱が出たでしょう?」


等と、いろいろ手術後の様子を訊いて
くれて、状況を話しました。そして、
一緒に聞いていた看護師さんに明日の
透析についての指示を出していました。
予定通りなら来週の火曜日からの透析
の筈でしたから、退院が早まったコト
で、透析のクリニックの皆さんにも、
予定外の動きをしていただくコトにな
ります。先生は、


「退院が早く済んでよかったですね。
じゃあ明日からまた透析をやって行き
ましょう」


と ニコニコしながら言ってくれまし
た。火曜と木曜は入院先の病院で透析
をして来たので、7日ぶりのクリニッ
クでの透析となります。


次の日、クリニックの透析が始まりま
した。バスタオルを敷いていつものよ
うにイヤホンを耳に挿し込み、テレビ
を見ながら透析をしていると、テレビ
画面の延長上で動いているモノがあり
ます。《何だろう…?》と思ってテレ
ビ画面より先の動いているモノに目の
焦点を合わせると、それは看護助手の
女性が手を振っていたのでした。口が
「・・・おかえりなさい」と動いてい
ます。



わたしはイヤホンを外し、彼女の方を
見ると、彼女は、


「予定より早く帰って来れたんですね。
でも、居ない間は長く感じちゃった。
お帰りなさい」


と言って、満面の笑みで迎えてくれま
した。わたしは、


「ただいま。心配かけたけど、結構早
く帰って来られたよ。その後、順調な
気がする。手術してよかったよ」


と言うと、彼女は、


「それは何よりです。うふふ」


と言って他のベッドの方へ行きました。


その様子を見ていた他の看護助手の女
性が、わたしのベッドのところで内緒
話のように耳に口を近付けて、


「彼女にとって『ただいま』っていう
言葉は特別なんですよ。彼女は元の旦
那さんと別れた理由が、1年くらい家
に帰って来ても『ただいま』って言わ
なくなったなあ、って気付いた時だっ
たんだって。わたしの元に帰って来て
る訳じゃないんだ、と思ったから別れ
たんですって。だから彼女が、さっき
『おかえりなさい』って言ってるのを
聞いて、ビックリしちゃった!」


と教えてくれました。


ちょっと照れくさいような、変な気持
ちでしたが、たまには少し色っぽい感
じもイイもんだなあ…と思いました。


その女性がテレビの下のテーブルを拭
きに回って来てくれたので、


「ありがとうございます(^o^)」


と言うと、


「さっき、あの助手さんが余計なコト
言ったんでしょう?もう、やんなっち
ゃうよね~。恥ずかしいったらないよ
なあ。でも、ちょっと好き…」


と言うので、


「ちょっとかあ…。じゃあ俺もちょっ
とだけ好き!」


と言って大笑いしました。彼女は、テ
ーブルを拭き終わると、


「いいオトコには必ず素敵な奥さんが
居るからなあ…。そこが面倒だと思う
今日この頃です。あっはっは」


と笑いながら隣のテーブルに移って行
きました。


ちょっとドキドキする瞬間でした。


実は、ここの向かいの昨日まで入院し
ていた病院の透析室では、或る看護師
さんがわたしの顔を見て、「あっ!」
と言ってから、わたしの透析の準備を
してくれていたので、


「お久しぶりです。初めて透析をして
以来だから、もう3年くらい経ちます
ね」


と声をかけたら、


「よく憶えていてくれましたねえ。そ
んなにハッキリ憶えててくれると、少
し好きになっちゃいそうですよお」


と言ってニコニコしてくれたところだ
ったので、相手に関する記憶をちゃん
と伝えるコトで、思いは伝わりやすく
なるのかなあ…などと考えちゃいまし
た。


久しぶりのドキドキは、いいもんだな
あ…(^o^)v。