hittyのブログ

ちょっと調子の悪いオヤジのネット起業奮戦記

犬も歩けば…恋に当たる!~その1~

ご来訪いただき、有難うございます!


犬も歩けば棒に当たる、と言いますが
何とも不思議な女性と出逢いました。
犬も歩けば…恋に当たる!とか、そん
な気分になりました。


実は2月からバイトを始めました。ど
うしても読めない本が2冊あって、そ
れを読むには自由時間だらけのバイト
があったらいいなあ…。かつ、拘束時
間が長い方がいいなあ…、と思ってい
たら、まさにピッタリのバイトが見つ
かったからです。


拘束は8時間あるのですが、ほとんど
自由時間です。トラックの助手席に乗
っているだけのバイトです。駐車対策
で、ドライバーさんが荷物を配達して
いる間もクルマの助手席に座っている
だけです。荷物を持つ訳でもなく、都
内をぐるぐるドライブしているだけで
稼げる訳です。


わたしは透析があるので、バイトは、
透析のない週3日だけですが、毎週8
時間×3日の24時間あれば大抵の本は
読めます。


今、どうしても読めないけど読みたい
本は
・「面白くて眠れなくなる数学」
・「英会話1日1パターンレッスン」
の2冊です。


面白いと思った数学の本は全く進まず
眠れなくなるどころか眠気しか起きな
い状態でしたし、英会話の本はぶつぶ
つ途切れたように感じてやはりなかな
か先に進めず、家に居たら読めないな
あ…と思いました。


興味の湧かない本はお金をもらって読
むと読めた、という経験があります。
全く知らない分野の仕事を受ける時は
そのジャンルの本を読んでその業界の
常識をまずは頭に入れるコトから始め
ます。その常識だと思われている部分
の中で不合理や非合理だと思うコトと
実際の相手企業の仕事の進め方を見て
改善ポイントを探して行く訳です。


コンサル時代は、お金をいただきなが
ら学習させていただいていたと思って
います。そこで自由時間のあるバイト
と思った訳です。


バイトを始めて最初の2日間は好きな
本を読みました。


石田衣良さんの「夜の桃」という本と
田中静人さんの「陽気な死体は、ぼく
の知らない空を見ていた」という本で
す。


先日読めない本に取り掛かりました。
数学の方です。ところが読み始めてみ
ると案外面白いので頭に入ったら今度
その記事を書いてみるつもりです。


仕事を始めるのに際して、長髪にカチ
ューシャだと面倒臭いので髪はサッパ
リと切りました。一応バンドの先輩に
も相談しましたが、


「出川でもピスタチオでもあんまり変
わらないから切っちゃってもいいよ」


という実にいい加減な返事をもらいま
した。それなら最初から髪は伸ばせ!
なんて言うな!と言ってやりました。


後楽園方面に向かうのに、都営線を使
うコトにして、地下鉄で通うようにな
りました。ここしばらく、病院と自宅
の往復ばかりだったので、とても新鮮
に映りました。特に素敵な女性が多い
なあ…と正直なところ思いました。


小雨の降るとても寒い朝、わたしは長
袖のタートルネックのシャツにダウン
ベスト、結構あったかいフリースにキ
ャメルのダッフルコートという恰好で
した。首にはネックウォーマー、外で
は手袋までしていました。それでも寒
いと思う日でした。


その女性は電車の中でドア際に立って
いました。髪はダークブラウンのロン
グをくるっと1つにまとめ、アンゴラ
のようなふわふわのセーターを着てい
るのですがその下はどうやらタンクト
ップです。襟ぐりが大きく開いている
ので特に防寒用の何かを身に付けてい
る感じではありません。小さなポーチ
しか持っていないので、上着は何も持
っていないようです。ジーンズのショ
ートパンツ、というよりホットパンツ
くらい短いのを穿いて、30~40デニ
ールくらいのストッキングにショート
ブーツという、まあ、その日を普通に
過ごすのはかなり寒く感じるのではな
いか?と思える服装でした。彼女の全
体を見ていたらわたしを睨んでいるよ
うに見えたので


「寒く…、ありませんか?」


と声を掛けました。その女性は、


「…とても寒いです。まさかたった1
日で10℃以上も気温が下がるとは思わ
なくて…」


と言って少し震えているように見えま
した。確かに昨日は暖かい日でした。
きっと恋人の家に泊まったら、今日は
とても寒くなってしまった、というよ
うな状態なんだろう、と勝手に思いま
した。わたしは自分が着ているダッフ
ルコートのポケットに入っているモノ
を全部出してリュックのポケットに詰
め込み、


「もしよろしかったら着ませんか?そ
れじゃあ寒過ぎると思うので…。差し
上げる訳には行きませんが、後で送っ
てくれればいいので…」


と言うと、その女性は目を輝かせて、


「えっ?お借りしていいんですか?あ
りがとうございます!」


と大喜びしてくれました。そして、わ
たしがそのコートを渡すと、すぐに袖
を通して、


「あったかい…」


と しみじみつぶやいて…。


「この後のご予定は?今日中にお返し
しますから…、ぜひ、お時間を作って
ください」


と言ってくれました。


「それはありがたいです。18時くらい
までは仕事です」


と答えると、


「コートをお借りしたらあなたが寒く
なっちゃうんじゃありませんか?だっ
たらお借りしたら申し訳ないですね。
もう着ちゃってるクセに説得力ないけ
ど…」


というので、


「あ、大丈夫です。リュックの中には
制服のブルゾンが入っているので仕事
中はそれを着ていますし、ずーっと車
に乗ってるのでコートは要らないんで
す」


と答えると、安心したような表情で


「じゃあ遠慮なくお借りします。私、
それまでに着替えて、コートをお持ち
します。18時にどこで仕事が終わるん
ですか?その時間に合わせてそこまで
伺いますから…」


と言いました。その女性の用事を訊い
たところ、わたしとは方向が違ってい
たので、ふたりとも共通して通る都庁
前駅の改札で18時半に待ち合わせまし
た。後でコートを返してもらう約束を
して、乗り換えるために電車を降りよ
うとすると、その女性は


「あのー、目の写真を撮らせていただ
けませんか?メガネは外してください。
お願いします。あ、ありがとうござい
ます。じゃあ行きます。はい。ありが
とうございました」


とスマホがわたしの顔にぶつかるので
はないか?と驚くほど近付けてシャッ
ターを押しました。たぶん、こんな感
じだったと思います。




どうしてこんな写真が欲しいのかが少
し不思議でしたが、わたしは仕事に向
かいました。


仕事中、少し不安な気持ちになりまし
た。仕事が終わって待ち合わせ場所に
行っても彼女が居なくて、コートがメ
ルカリに出ていたらどうしよう、とか
目の写真なんて何に使うんだろう?、
最悪、虹彩認証で何かの個人認証で使
われて後で高額請求が来たらどうしよ
う…、とか、ちょっと考えました。で
も、わたしが知る限り、虹彩認証用の
データは電車の中でスマホで撮った程
度の光量では取れない筈だ!とか、彼
女は人のモノを勝手に売ってしまうよ
うな失礼な人ではない、とか、気休め
にもならない自問自答で冷静さを保っ
ていました。


仕事が終わって、待ち合わせの駅の改
札に10分前に行くと、彼女も既に待っ
ていてくれました。わたしの顔を見る
なり手を振って走り寄って来てくれま
した。


彼女は先ほどとは打って変わり、ロン
グの髪をおろしていて、あったかそう
なダウンでフードにはファーが付いて
いるベージュのベンチコートを前は開
けた状態で羽織っていました。中は相
変わらず薄着のようでしたが、レザー
のダークブラウンの短いスカートがと
ても目を惹く素敵なファッションでし
た。ストッキングはさっきより薄手で
20デニールくらいかなあ…。ダークブ
ラウンのロングブーツも似合っていま
した。下半身はスカート、ストッキン
グ、ロングブーツと3つともダーク・
ブラウンで、そのグラデーションが綺
麗でした。髪とストッキングの色を揃
えるとCAさんみたいな印象になるな
あ…などと思いました


わたしはコートを返してもらうと


「わざわざありがとうございました」


とお礼を言って帰ろうとしました。


「いえいえ、こちらこそ、本当にあり
がとうございました。ものすごく助か
りました。それに、とても嬉しかった
です。あの…」


と 少し恥ずかしそうにわたしを見る
と、


「あの、お茶しませんか?少しでいい
ので、お話がしたいんです…」


地上に上がり、ホテルの中の喫茶店に
入りました。都庁前駅周辺は大きなビ
ルばかりで気軽に入れる喫茶店や軽食
の店なんかがすぐには見つからないの
で、ホテルのラウンジが近かったから
です。ハイアットリージェンシーの方
が近かったけど、京王プラザの方が昔
から好きだったので、そちらまで歩き
ました。若い頃、バーやラウンジのデ
ビューが京王プラザだったんです。そ
の頃、素晴しいバーテンやウェイター
さんが揃っていたんです。当時は世界
のカクテル・コンテストに入賞するよ
うなバーテンさんは『リトルベアー』
か『オーロラ・ラウンジ』に居ました
から…。


そこで飲み物を頼むと、すぐに彼女が
わたしに小さな声でいきなり、


「だいてください」


と言いました。わたしは意味がよくわ
からなくて、「え?」と訊き返しまし
た。聞こえて来た言葉とその意味する
内容がリンクしなかったからです。


「抱いてください。朝、あなたの視線
を感じた時、寒気とは違うゾクッとす
る感覚があって、その後、コートを貸
していただいてとても暖かくて、あな
たのコートを抱き締めながら、目の写
真を見てイッちゃいました。またお逢
いした瞬間、やっぱりこの人だと思い
ました。きっとご家族がいらっしゃる
と思うので、面倒なオンナにならない
ためにも、まず抱いて欲しいと思いま
す。もしご縁があれば、その後はあな
たの自由でいいんですけど、私からつ
きまとうようなコトはしません。お願
いできませんか?」


・・・。これで仕事中の2つの不安は
解消しました。彼女は来てくれてコー
トは既に返してもらったし、目の写真
も悪用されていなかった、とわかった
からです。


でも、次に考えたのは、


《これって何か悪質な勧誘か、或いは
新手の詐欺かな?》


でした。ワクワクやドキドキとはほど
遠い感覚でした。それで、


「これ、新手の詐欺か何かですか?」


と尋ねました。すると、顔を真っ赤に
したその女性は、うつむきながら、


「…ごめんなさい。突然こんなコトを
言われたら、何かあると思うのは当然
かも知れません。でも、…本音を伝え
るコトしか思いつきませんでした」


そこで、次に考えたのは、彼女はキャ
バ嬢とか、ある意味、恋愛を仕事にし
ているようなオミズ系の女性なのかな
?と疑いました。だとしたら、ちょっ
と今のわたしでは役不足です。そこで
素直に、


「もし濃厚な関係を望んでいるなら今
のわたしでは役不足ですよ。病人だし
病気の性質から泊まって一晩中…とか
は出来ないので…」


と言いました。すると、


「泊まれない…というコトは、透析か
何かですか?。腎臓?。それとも肝臓
ですか?」


と言うのです。よく知ってるなあ、と
思い、


「詳しいですね。ご家族かご親戚に透
析患者がいらっしゃるんですか?」


と訊くと、彼女は、


「職業柄、詳しいんです」


という返事。わたしは「は?」と間の
抜けた顔をしていたと思います。そし
て、


「看護師さんとか…、そういうお仕事
ですか?」


と訊くと、彼女は、


「まあ、似たような職業です。ナース
よりモテない仕事ですけど…」


と言うんです。ちなみに彼女は芸能人
で言うと…、和楽器バンドの三味線を
弾いている蜷川(にながわ)べにさんに
似ています。


べにさんはモデルもやってらしたよう
ですから、とてもヴィジュアルのいい
女性です。わたしは和楽器バンドが好
きで、アメーバブログの「蜷川べにの
徒然日記」の読者です。


長くなり過ぎたので、今日はこのくら
いで終わりにします。続きはまたここ
で…。あ、この女性には記事に書くコ
トは話してあります。というより次回
書く部分で、なぜ、そんな言わなくて
いいような内容を記事にするコトにな
ったのかも書くコトになると思います。


記事全般の内容は既に書き上げてある
のですが、どこで切るか?や、よりイ
メージしやすくするための加筆等があ
ると多少長さが変わるので、全3回予
定の記事ですが、若干の変更はお許し
ください。


今回も最初の内容より彼女のファッシ
ョンについての加筆や誰に似ているか
等を追加したので、当初より長くなっ
てしまいました。彼女には問題ないか
確認は取ってあります。


ちなみに、現在までの彼女の感想は、
「なんだかとてもゾクゾクしちゃう」
でした(^o^)v。