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ちょっと調子の悪いオヤジのネット起業奮戦記

番外編シリーズ②『世界の頭脳 北野宏明』~日常の視点を変えてみる~

ご来訪いただき、有難うございます!


前回の番外編『20年先の世界をイメー
ジして…』が、思った以上に好評だっ
たのが嬉しくて、番外編もシリーズ化
するコトにしました。


番外編である以上、ネタは決まってい
ないのだから、シリーズ化するのはお
かしいだろう?と思う読者が多いと思
いますので、蛇足ながら付け加えます
と、現在、『本編』は、『初心者のた
めの起業から経営への基礎知識』シリ
ーズです。


それ以外にも書きたいコトは山のよう
にありますが、本編と共存させるコト
で、わたしの主張が分散されて伝わり
にくくなってしまうという判断で本編
を伝えるために、それ以外の内容は、
自粛していた、というのが本音です。


でも、番外編として書いた記事が、予
想を上回るアクセス数があり、本編に
は届きませんが、結果は良好だと判断
しました。本編は、このシリーズが終
わったら、単発で行くか、シリーズ化
するかをまた考えて書いて行きます。
でも、ネットで稼ぐコトについての記
事であるコトは変わりません。


それが、このブログの存在理由だから
です。


ただ、その時に取り上げたいトピック
スも出て来る訳です。今なら、『最近
の医療の進歩』というようなタイムリ
ーで、かつ、知らないと時代の変化に
ついて行けなくなるような種類の記事
です。取材をし続けられる訳ではない
ので、継続させる、いわゆる「シリー
ズ化」はさせにくいけど、単発でなら
知っていたら役に立つ可能性の広がる
記事です。


それから、こんなに素晴らしい人が居
る、という紹介記事も単発でなら書け
ると思っています。


投資関係の記事も、市場が不安定な時
こそチャンスだったりする訳で、突然
そのタイミングで書きたい時も出て来
ます。


そういう諸々の事情で書きたいんだけ
ど、このブログの存在理由を考えると
優先事項としては低いよなあ…と思っ
ていた項目がいくつもありました。




ところが、或る時、テレビ番組の「羽
鳥慎一モーニングショー」を見ている
と、玉川徹さんの「そもそも総研」と
いうコーナーで『そもそも20年以内に
病気も老化も克服できるって本当?』
(2017/07/20)という取材内容を放送し
ていました。


その中で『シンギュラリティーは近い
』という内容で始まり、技術的特異点
と訳されたシンギュラリティーを迎え
ると技術発展速度が無限大になる、と
いう内容を取材を交えて放送していま
した。その中で『老化と病気を克服で
きるのか?』という取材で東大の濡木
教授の遺伝子工学の話ではガンは遺伝
子組み換えで根治出来ると話していま
した。


前回の番外編『20年先の世界をイメー
ジして…』は、その番組の内容にイン
スパイアーされて書こうと思った記事
です。もちろん自分で調べなおしたり
追加取材したりして書いたモノです。


でも、その番組を見た時点で、1番心
を動かされていたのは、その部分では
ありませんでした。


その直前に取材されていた中島特任教
授(東大大学院)が「2045年にはコンピ
ュータが人間の研究能力を超える」と
話しているのを見て、わたしは25年ほ
ど前の、或るシーンを思い出していま
した。……




当時、NECに在籍しながらカーネギ
ーメロン大学で客員研究員をしていた
北野宏明氏と、漫画家である内田美奈
子さんとを、或るパブでセッティング
していました。飲みながら、今後の科
学の発展の傾向を北野さんから聞いて
内田さんがインスパイア―された作品
を描く、というモノで、コミックマス
ターエクストラ(ホビージャパン刊)の
第8号の企画の一環で、編集者として
この企画の起ち上げから関わっていま
した。


内田さんは言わずと知れた人気漫画家
さんで、かなり長い休暇に入っていま
した。お逢いしてみると、ご主人のコ
ンピュータ会社でいろいろなお手伝い
をされていて、マンガを描くより今後
の時代がどうなって行くかの方に興味
があって…と話されていて、企画内容
にこれ以上の人は居ないなあ…と感動
したのを憶えています。


一方、北野さんは今更ここで書く必要
もないくらいのビッグな頭脳に進化さ
れています。ソニーコンピュータサイ
エンス研究所の代表取締役社長兼所長
。2016年からソニー本体の執行役員コ
ーポレート・エグゼクティブもやり、
1998年からの10年間は科学技術振興事
業団ERATO北野共生システムプロ
ジェクトやその後継プロジェクトの総
括責任者を兼務したり、ロボコンの初
代ディレクターだった人?だと記憶し
ています。ただ、彼の進化の足跡をす
ごくシンプルにまとめていらっしゃる
記事を発見したので、ここにご紹介し
ます。



天才は、考えるコトが自然だと思いま
せんか?なるほど!と思う一方、それ
だけのコトを自分がやろうと思うか?
というと、自分では大変だと思う分野
まで、ボーダーレスに進んでしまう人
だなあ…と改めて感嘆したくなります。


彼を知るキーワードは、


・システムバイオロジー
・人工知能
・ロボット
・デザイン
・エネルギー


と多岐にわたっており、一つだけでも
修めるのは大変だというジャンルばか
りです。ところが上記キーワードは、
彼を知る上でのいわゆるキーワードで
本当に彼が何を研究していたのかを知
ると、更に驚いてしまいます。


例えば、「人工知能」というジャンル
だけで考えてみても、北野さんは、計
算機科学から出発し、人工知能を人間
のように同時にいくつものアクセスワ
ードから検索するような思考法を研究
して「超並列コンピューティング」と
いう方法を考案し、世界規模の『Impa
ct』(インパクト)という団体を組織し
たり、やはり世界の頭脳の一人、宇宙
物理学の「ホーキング」の自動音声翻
訳装置開発のチームに言葉分類の分野
で参加し、各言葉の属性について、専
門的に研究している時期もありました。


例えば、「ラーメン」という言葉の属
性は幾つくらいの項目とリンクしてい
ると思いますか?


・屋台、割り箸、レンゲ、チャルメラ
・醤油、味噌、塩、豚骨、白湯
・バリカタ、カタ、普通、柔らかめ
・バター、コーン、チャーシュー
・細、太、縮れ、まっすぐ、
・海苔、ニンニク、ラー油、擦りゴマ
・お店の名前と種類、etc.,etc…


北野さんは瞬時に150項目ほどの属性
を上げてくれたのを、今もハッキリと
憶えています。話の流れからそのワー
ドを特定するために、人間は瞬時にそ
ういう関連ワードも考えて、言葉を特
定しているんです、と聞いた時は、本
当に驚いたモノです。


北野さんの研究は、地に足のついてい
る研究というか、成果として先のコト
を考えているコトでも、まず目の前に
ある課題を確実にクリアして行く方法
だなあ…と思いました。


実は、北野さんがわたしとカミさんの
結婚式の乾杯の音頭を取ってくれた人
です(^o^)v。弟さんの結婚式と日が
重なってしまったのにも関わらず、乾
杯まで居てくれて、その後、弟さんの
結婚式に向かった、という申し訳ない
ような、嬉しい思い出があります。




その北野さんが約25年前に、中島特任
教授が「2045年にはコンピュータが人
間の研究能力を超える」と言っている
内容を話していました。


1992年にコミックマスターが隔月間化
され、間の月を「エクストラ」が埋め
て、そちらは何かテーマを持ったアン
ソロジーや、何かの特集を出して行こ
う、というコトが決定した最初の企画
として提案したモノでした。


内田さんと北野さんは最初から旧知の
人のような雰囲気で話し始めました。
その時、北野さんが最初に言った言葉
が、上記の内容でした。


「今は人間の方が研究能力が優れてい
ると言われていますが、後50年もしな
いうちに、コンピュータの方が人間よ
り研究能力が上になります。人間は生
物として、寝なければならないからで
す。コンピュータは寝ないんです。演
算速度も今のペースで計算容量が増え
て行けば、まずメモリーが劇的に変わ
る筈です。これは日本の印刷業の技術
がキーになるんですが、今、スーパー
コンピュータと言われているようなモ
ノが、広辞苑サイズのメモリーで実現
できるようになるのを皮切りに、コン
ピュータの膨大な必要スペースが、普
通の部屋で何台も稼働するようになり
ます。最終的にはコンピュータは使う
モノになるので、目の前にあるのは端
末だけになるでしょう」


その話は、当時のわたしにはハッキリ
とはイメージできませんでした。特に
人間よりコンピュータの方が研究能力
が上になるというのがわかりませんで
した。コンピュータが自分で研究し始
めるイメージが湧きませんでした。


ところがその当時、北野さんが提唱し
ていたのは「遺伝的アルゴリズム」と
いう概念で、コンピュータが自走的に
より優れたプログラム同士で発展・拡
大して行く、という研究をしていたの
で、手に取るようにイメージできてい
るのが聞いていてわかりました。


こういう天才と同じ時間を過ごす経験
というのは、実は数年経ってから凄い
パワーになります。


そのインタビューの後、内田美奈子さ
んは『詞(コミュニケーション)』とい
う作品を上梓してくれました。ロボッ
ト、というか、ヒューマノイドが各家
庭に当たり前に居るようになっている
時代を書いてくれた作品で、その際に
人間と機械は心を通わせるという行動
が出来るようになっているか?という
問題を提起する作品で、巻頭に対談の
模様と作品を掲載した「エクストラ」
の最初の企画として注目されました。


北野さんとは、しばらくお逢いしてい
ませんが、彼と顔を合わせる機会があ
ったとすれば、あっという間に時間を
超越して、前回お逢いしたのは昨日の
ように時間を短縮する力を持っている
と思います。


天才という人種の話す話は、時代が追
いついていないので、聞いた時点では
イメージできないコトを言ったり、説
明したりするのですが、少し時代が進
むと、いくつかの進歩した事実が現れ
て、その時に言っていた事実がイメー
ジできるようになって行くんです。


もし、新しい視点が欲しくなったら、
「北野宏明」と検索してみましょう。


新しい発見があると思います。


今回は、「世界の北野」をご紹介しま
した。


あなたの進化のお役に立てれば幸いで
す。